前回は【THETA S】でVR360°動画撮影するところに関して解説しました。
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【THETA S】VR360°動画撮影・編集・YouTubeにアップロード【動画撮影編】
先日「THETA S」を借りる機会があったので渋谷をウロチョロして360°動画撮影をやってみました。 それから動画編集してYouTubeにアップまでやってみましたのでその過程をここに残しておきます。 ...
THETA Sの廉価版が出ました。HDMI出力無しのムービー連続撮影5分まで。
4K動画撮影ができるTHETA Vが出ました。
今回は【THETA S】で撮ったVR360°動画を編集してYouTubeにアップする所までを解説します。
こちらで使用しているのはMacなのでMacで説明。
2017.09.16 THETA Vの発売に合わせてアプリケーションの更新があり、Airベースでなくなったのを追記
目次
- 最終的な映像はこちらになります。
- 【THETA S】で渋谷を360°撮影 編集、メタデータをつけてYouTubeにアップロードまでやってみました。
- まず【THETA S】で撮った動画ですがこれをMacで編集するのでMacに移します。
- 次にMacやPCにコピーした映像を展開します。
- 編集しないで展開された映像をそのままYouTubeにアップロードするのももちろん良いのですが、今回は簡単に編集やテロップを加えてみます。
- 今回はフリーで使える「Davinci Resolve 12」を使用します。
- この書き出したファイルですが、これをそのままYouTubeにアップしても360°の映像としては認識されません。
- 以下のアドレスにアクセスします。
- ◆追記:「360 Video Metadata」が「Spatial Media Metadata Injector」というアプリ名に変更、及びアプリの中身も変わっていました。
- そのファイルをYouTubeにアップします。
- VR360°対応 4K60P動画素材集をリリースしました。
最終的な映像はこちらになります。
ブラウザはChromeですと動画内をグリグリ動かして見ることができます。
なおiOSのYouTubeアプリでもグリグリ動かして見ることができます。
【THETA S】で渋谷を360°撮影 編集、メタデータをつけてYouTubeにアップロードまでやってみました。
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流れとしては
・【THETA S】からPCやMacに360°動画を移す。
・移した360°動画を「RICOH THETA」アプリケーションで展開する。
・展開した360°動画を編集して書き出し。
・YouTubeに360°の映像だと認識してもらうためにタグ(メタデータ)をつける。
2016.10.27追記あり
・YouTubeにアップロード
になります。
追記ですが、PIXPRO SP360 4Kの展開した動画編集でも同じです。
PIXPRO SP360 4Kの場合は3840×1920になります。
まず【THETA S】で撮った動画ですがこれをMacで編集するのでMacに移します。
【THETA S】とMacをUSBケーブルで繋げます。【THETA S】に付属しているUSBケーブルを使ってください。
安いUSBケーブルだとMac側で認識しない事があるようです。
Macと【THETA S】をUSBケーブルで繋いだら【THETA S】の電源を入れます。
次にアプリケーションフォルダにある「イメージキャプチャ」を立ち上げます。
そうすると以下の画像のようなウィンドウが出てきます。
【THETA S】の中にある画像や動画を確認して選択、finderのフォルダなりなんなりにドラッグアンドドロップで持っていってください。コピーされます。
なお【THETA S】の中にある画像や動画は選択してから削除を押すと本体の中から消去できます。取り消しはできませんのでよく確認してから削除は実行してください。
次にMacやPCにコピーした映像を展開します。
THETAのサイトにあるパソコン用アプリケーションをダウンロードします。
ここではMac版をダウンロード。
dmgファイルがダウンロードされるのでダウンロードが終わったらそれを開きます。
インストーラーがありますのでそれを開きインストールを実行。
アプリケーションフォルダに「RICOH THETA」というのがあるのでそれを立ち上げます。
なお「Adobe AIR」を使用しているようなので事前に「Adobe AIR」をインストールしていない方はインストールしておいてください。
https://get.adobe.com/jp/air/追記:2017.09.16
AdobeのAirはインストールしなくても大丈夫になりました。
「RICOH THETA」を立ち上げると以下のウィンドウが出ます。
ここでは【THETA S】で撮影した動画をウィンドウ内にドラッグアンドドロップします。
ドラッグアンドドロップすると展開中になります。
保存先を指定して変換されます。なお動画は変換終了まで時間がかかります。
複数ファイルある場合は一つずつ変換されるので終了するまでのんびり待ちましょう。
元はこういう映像ですが(AVC Coding、1920 × 1080、約 1670 万色 AAC, モノラル, 32.000 kHz)
展開されてこのような映像になります。(H.264、1920 × 960、約 1670 万色 AAC, モノラル, 44.100 kHz)
これなんですがなんで音声はモノラル, 32.000 kHzからモノラル, 44.100 kHzに変換されるのでしょう?変換するのであれば48 kHzの方が良いのではと思うのですが。まあそれは置いておきます。
編集しないで展開された映像をそのままYouTubeにアップロードするのももちろん良いのですが、今回は簡単に編集やテロップを加えてみます。
動画編集で使うソフトウェアはまあなんでも良いのかなぁ?とは思いますが、展開されたあとのサイズが1920×960というちょっと特殊な解像度なのでシーケンスの設定が1920×960でできるものが良いのかなと思います。
今回はフリーで使える「Davinci Resolve 12」を使用します。
https://www.blackmagicdesign.com/jp/support/family/davinci-resolve-and-fusion
「Davinci Resolve 12」の詳しい使い方はここでは割愛しますが、使い方はこちらを参考にしてください。前のバージョン11の説明で12とは若干見た目は変わっていますが基本的な使い方は同じです。
http://動画素材.com/blog/category/davinci-resolve-lite/で、ちょっと面倒くさい事があります。
この Davinci Resolve 12ですが特定のサンプリング周波数のモノラル音源を認識しません。
前のバージョン11ではそんな事はなかったので12になってからの不具合だとは思いますが。
どういう事かと言うと 【THETA S】の展開した動画を読み込む事はできるのですが音が再生できません。
タイムラインに配置してももちろん音は再生しません。
ですが展開前の元の動画を読み込むとちゃんと音は再生できます。
なので「展開前の動画」の音声を「展開後の動画」に移植します。
方法を簡単に記しておきます。
・まずQuickTime Player 7(プロ版)で「展開前の動画」を開きます。
・メニューからウィンドウ→「ムービーのプロパティを表示」を選択
・サウンドトラックを選択して「取り出す」をクリック
・音だけのプレイヤーが新規にできます。
・コマンド+Aで「全てを選択」してからコピーします。
・「展開後の動画」をQuickTime Player 7(プロ版)で開きメニューからウィンドウ→「ムービーのプロパティを表示」を選択
・サウンドトラックを選択してから削除をクリック
・サウンドトラックがなくなります。
・「展開後の動画」のムービープレイヤーを前面にしてからコマンド+Aで全選択する。
・編集から「選択範囲に追加して調整」を選択
・そうすると「展開前の動画」の音声が「展開後の動画」に追加されます。
・保存します。「独立再生形式のムービーとして保存」にチェックして保存してください。
これでDavinci Resolve 12で音声も扱えるムービーになります。
まあこんな事しなくても素直にDavinci Resolve 12以外のソフトウェアを使った方が楽だとは思います。
新規でプロジェクトをつくったら「構成」から解像度を1920×960に設定。「タイムラインフレームレート」と「再生フレームレート」を30に設定。
【THETA S】の映像を読み込みタイムラインに配置して編集します。
テロップを置いていますが結構小さくしないとYouTube上ではデカデカと表示されてしまいます。下の画像のように全体から見ればかなり小さいのですが
YouTube上だとこれくらいの大きさになります。
YouTubeにアップしてから気づいたのですがテロップは360°の映像だと見ている方角によっては気づく事ができません。なので右から左に360°スライドさせて気づかせるなどの工夫が必要になるかと思います。
編集作業自体は普通にやります。明るさの調整はした方が良いかと思います。元の映像はこれくらいですが、
暗いところを明るく持ち上げています。
YouTube上での表示はこうなります。ボケっとした感じになるせいか薄暗い印象になります。
一通り編集作業をして書き出します。
レンダーの設定は画像のようにしています。
この書き出したファイルですが、これをそのままYouTubeにアップしても360°の映像としては認識されません。
そこでどうするかというとYouTubeで360°映像として認識してくれるようにファイルにメタデータをつけます。
追記:「360 Video Metadata」が「Spatial Media Metadata Injector」というアプリに変更されています。下に追記分があります
かんたんに「360 Video Metadata」を映像で説明したのをYouTubeにアップしています。
以下のアドレスにアクセスします。
https://support.google.com/youtube/answer/6178631?hl=ja
「アップロードの準備」を見てください。
そこから「360 Video Metadata」アプリのダウンロードをします。ここではMac版をダウンロードします。
このアプリで動画ファイルにメタデータをつけて360°の映像として認識させます。
「360 Video Metadata」ですが、拡張子が.mp4のものしか認識してくれないようです。
先ほど Davinci Resolve 12から書き出したファイルは拡張子が.movになっていますがコーデックはH.264なので拡張子を.mp4にします。
このファイルを
このように拡張子を.mp4にします。
「360 Video Metadata」を開きます。
最初にファイル選択を求められるので先ほど拡張子を.mp4にしたファイルを選択します。
ファイルを選択するとこのようなウィンドウが出てきます。
ウィンドウ下に「Inject」というボタンがありますのでそこをクリック。
ファイルの保存先とファイルネームを決めてSAVEします。
少し時間がかかりますが保存が終わると下の画像のようになります。
◆追記:「360 Video Metadata」が「Spatial Media Metadata Injector」というアプリ名に変更、及びアプリの中身も変わっていました。
「Open」からMP4ファイルを読み込んで「My video is spherical(360)」にチェック→「Inject metadata」を押してファイル名を決めて保存してください。
2番目の項目は2画面あるステレオ3Dタイプのものにチェックします。
3番目の項目は音声が3D対応の場合にチェックを入れます。
THETAの場合はステレオ3Dでも音声が3D対応のものでもないので1番目の項目だけにチェックを入れれば大丈夫です。
finderでファイルを確認してください。
そのファイルをYouTubeにアップします。
YouTubeにアップロード自体は特に変わった事をする必要はありません。
ただし360°で見れるようになるまで少し時間がかかります。
アップロード→YouTube側でエンコード→360°で見れるように処理という順のようで
YouTubeで映像が見れるようになってもまだ360°で見れないという事はありますので気長に待ちましょう。
て事で以上です。参考になりましたら幸いです。
◆360°VR映像で使える動画素材を公開しました。
http://xn--hhro09bn9j8uh.com/movie78VR.html
http://xn--hhro09bn9j8uh.com/movie79VR.html
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もうだいぶ前からになりますがクラブVJをやっていました。 そこから映像関係のお仕事をやるようになり、コンサートや企業プレゼン、展示会などのムービーを創ったり、時にはプレゼンテーション素材をつくったりするようになりました。
今はPVなども制作したり動画素材を配布・販売したりしています。
■書籍も出しました【動画素材123+45】168本のFHD動画素材を収録しています。
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